日経平均に対する先行指標と考えられているハイイールド債およびダウ輸送株に関して定点観測を行いました。
ハイイールド債とダウ輸送株の重要性に関しては、こちらの記事でまとめております。
ハイイールド債とダウ輸送株は一応毎日チェックはしているのですが(しっかり活用できているわけではないが・・・)、以前に記事に取り上げた時と比べると双方ともに暗雲がたちこめてきているようです。
まずハイイールド債の日足チャートを下記に示します。(出典:StockCharts.com)
8月前半まで50日線より上で堅調に推移していたのですが、先週は大きな陰線続きです。更に嫌なのは出来高を伴いながら、重要な50日線を簡単に下抜けしている点ですね。
昨日は窓開けの陽線が立っているものの、50日線は回復できず、油断ならない状況だと言えそうです。
次に週足チャートです。
週足で見ると形は崩れてはいないですが、MACD、RSIが垂れてきているのが見て取れます。ここから上がるのは難しそうな感じです。
ハイイールド債は日足チャートが怖いですね。200日線まではまだ遠いとはいえ、急反発でもしない限りは後々日経平均に悪影響を与えると考えられます。
次にダウ輸送株指数日足チャートです。
こちらはハイイールド債よりもいち早く崩れ、5月に200日線まで下落しましたがそこから反発。さらに今月は一旦200日線を割り込んだのですが、2日連続陽線で何とかセーフといったところでしょうか。
しかし50日線はまだ上空にあるため、この位置でもたついていると50日線と200日線がデッドクロスという調整間違いなしの形になってしまいます。
続いて週足です。
なんとか踏みとどまっているように見えますが、上下に大きくチャートがゆれるような形のため、ボリンジャーバンドが拡大気味です。これは上下どちらかに大きく動く前触れのように見えますが、動くとしたら下でしょうね。
ダウ輸送株は2014年末に天井を付けて、2015年は年初から調整入りでした。
日経が2015年8月に大きく崩れたことを考えると、半年くらい先行する動きになる可能性があります。
だとすると、ダウ輸送株指数が今年2017年7月から調整が始まっていると仮定すれば、日経平均の本格調整は来年からになるのかなと考えています。
しかしながら200日線に接近する事もありましたから、この秋は最低一度は日経平均が大きく下げることがあるのかもしれません。
その後12月にかけて値を戻し、来年2018年は厳しい年になると想像しています。